こんにちは、みなさん。元気していますか?早いもので、このシーズンも10エピソード目となり、そろそろ「旅」の終わりに近づいてきました。今年は、博多から始まり、京都、大分など色々な所へ訪れました。さぁ、最後はどんな話を書こうかな。改めて過去エピソードを読み返して思うのは、やっぱり、どこかへ旅に出るって楽しそうだなぁと、自分事ながら(笑)。元々このエピソードは、ようやくコロナ禍も明けそうですし、どこかへ出掛けたいなと考えている方々に、僕なりの視点をお見せする事で興味を持って頂けたら…と。こんな経緯で始めたんですね。
というのも実は、皆さんには話さないでおこうと、心にしまい込んでいた旅がひとつありまして。気持ちの折り合いが付くまで書こうかどうか迷っていたら、夏が終わってしまいました。KOZさんのページは既に冬モードですが、季節違いお許しください。シーズン6「旅」最終話は、誰にも話したくない旅のエピソード。お茶の合間にでも読んで頂ければ嬉しいです。
きっかけは、ひょんな出来事でした。「和田さん、一緒に沖縄へ行きませんか?」とあるデザイン関係の著名な方からメッセージが届きました。10年位ぶりの会話にドキドキしながらも、話を聞いてみると、何やらその方と、ある沖縄のデザイナーさんが、共通で僕の事を知ってくださっていて話題になったようです。「好きなデザイナーは?」という質問に僕の名前が出たらしく、もし良ければ会いたいので、沖縄で食事をしましょう。来れますか?と。「えっ!なぜ僕が?人違いじゃないですか?」と言ったのですが、確認してみると、どうやら間違っていないようです。
うーん、沖縄まで呼ぶというからには、仕事の依頼とかかな…と考えていてもキリがないので「是非!」とお誘いを受ける事にしました。半分仕事のようなプライベートのような旅ですし、どうせ沖縄へ行くなら、併せて夏休みを取って、家族も連れて行ってしまおう。そんなこんなで、“和田家沖縄夏休みの旅”が急遽決定したのです。
今年は色々な場所で旅をしてきて覚えた「リゾートホテルでゆっくりする」これをメインに、約一週間の沖縄旅へ出発です。下の娘は人生初の飛行機で、大丈夫かなと不安になりながらも、あっという間に着陸。「海、ついた?」と余裕のようで何よりです。さて、レンタカーで恩納村(おんなそん)へ向かいましょう。40分近く走ると、見えてきました。エメラルドグリーンの海が「めんそ〜れ!」と迎え入れてくれます。子供達はさぞかし…とバックミラーを見ると、このタイミングで爆睡されております。子育てあるあるですね。
今回選んだホテルは、リザンシーパークホテル谷茶ベイ。恩納村では老舗の大型リゾートホテルですが、手入れが隅々まで行き届いていて、古さが美しさに変わって見えるアンティークホテルのような雰囲気。といってもハイエンドな感じではなく、庶民的な方向性。上を探せばいくらでもあるんでしょうけど、僕はこの位の落ち感のあるホテルが好き。ビーチは目の前ですし、プールあり、大浴場あり、価格もリーズナブル。お部屋からはサンセットが見えます。(来年沖縄へ行かれる予定がある方、是非チェックしてみてください。値段に驚くと思います。)
恩納村は家族連れの方にはとてもおすすめのエリア。車でちょっと出れば飲食店が並んでいますし、都会から離れているので、非日常的なバケーション時間が作りやすいです。僕達の過ごし方といえば、朝から海に行き、ホテルの部屋に戻り昼を食べ、また海へ行き、またホテルへ…。この繰り返し。たまーに近場の店へ出向き、沖縄グルメを堪能する位で結構ワンパターン(笑)。本当はオススメの観光スポットなど紹介できれば良いのですが、行動が地味ですいません。
そんな中でも、是非訪れていただきたい、LLFK的スポットをちょっとだけご紹介。
おんなの駅にあるかき氷屋、琉冰(りゅうぴん)のトロピカルフルーツかき氷。写真は、マンゴー&パッション・アイスマウンテンだったかな。ひとつで家族4人が楽しめてしまう大盛りです。一口食べれば、フルーツも氷もスッと解けてしまう口溶けの良さで、沖縄の暑さを一瞬で忘れさせてくれる冷たさと甘さが広がります。甘いものが苦手な僕でも、結構衝撃的な美味しさでした。そして特筆すべきは、店員さんの接客が(おそらく恩納村で一番)素晴らしい点。どうしたらこんな暑い環境で、あんなにニコニコしていられるんだろうか不思議なほどです。そんな人達が作るかき氷は、しっかりと脳に刻み込まれる味がします。そして、もうひとつリゾート生活に欠かせないのが、これ。
ファミリーマート。沖縄県ではファミリーマートが一番勢力の強いコンビニらしく、本州とは違う運営がされています。写真のように、屋根がうちなースタイルの赤瓦になっていたりと、独自路線。店内には、沖縄の地元グルメが盛大に展開されていて、ホットスナックコーナーには、コロッケではなく、サーターアンダギーが(90円位、安い)。沖縄そばからタコライス、ミミガー、ジーマミー豆腐、食事からデザートまで何でもありますし、泡盛までズラリとすごい品揃え。そして味も美味しい。リゾートホテルのレストランはビュッフェなど、結構お高いしワンパターンな場合が多いので、このファミマで充分。いや、むしろここが好き。そして、このファミマがリザンシーパークの目の前にあります。なのでほぼ毎日通っていました(笑)。ここのファミマは、コンビニの域を超えています、あなどれません。
話すべきか
こうして沖縄での最高な日々は続きました。ただ、こんなハッピーな内容であれば、沖縄の話を敢えてこのシーズンの最終回には、持ってきません。
そう、お察しの通り。ここからできれば皆さんには話したくない位の出来事が起こり、この旅が強烈な記憶に変わります。やっぱり話すべきか、今も若干悩んでいます(笑)。
恩納村ですっかりバカンスを満喫した僕は、翌日いよいよデザイナーさんのお宅での食事会へと向かうことになります。最寄りの駅からタクシーを拾い、現地に到着。手土産を整えて、素敵なご自宅の階段を、一段づつ上がる脳天気な僕は、結末がこんな事になろうかと知る由もありませんでした。
この続きは後編の最終話で。2週間後にお会いしましょう。
つづく
和田 健司 オランダDesign Academy EindhovenにてDroog Design ハイス・バッカー氏に師事、コンセプチュアルデザインを学ぶ。 同大学院修士課程修了。大手広告代理店勤務の後、2011年 “what is design?”を理念とする(株)デザインの研究所を設立。研究に基づく新たな気付きを、個人から企業まで様々な顧客に価値として提供し続けるコンセプター。