美味しい出会いを求めて 作り手へインタビュー

Professional of Cacao

コラボレーションスイーツに使っているチョコレートを手がけたバニラビーンズの焙煎士・藤原達也に、
チョコレートづくりへのこだわりや今回のコラボレーションについてインタビューしました。

藤原さんのご担当を教えてください。
仕入れたカカオ豆の品質をチェックしてそれぞれの豆に適した焙煎のレシピを決め、焙煎すること。

そしてチョコレートのコンセプトを決定し、その方向性に合わせてカカオの配合を決めることなどを担当しています。
チョコレートをつくる上での、
焙煎の役割について教えてください。
焙煎は、チョコレートの風味を決める大切な工程のひとつです。まず仕入れたカカオ豆の発酵と乾燥の具合を見極めながら、どんな味わいにしたいか、カカオ何%のチョコレートにするかといったゴールをイメージして、焙煎の温度と時間を決めていきます。

もともとカカオ感が強い豆は深煎りにして、苦味が少なく酸味のある豆は浅煎りに、と調整しながら丁寧に焙煎することで、カカオ豆の魅力をより引き出すことができるんです。
バニラビーンズの商品開発をするときの、
こだわりはありますか。
お客さまには、チョコレートを通じて新たな発見をしていただきたいと思っています。なので、カカオの産地による味や風味の違いがしっかりと感じられつつ、すでにある商品のフレーバーとかぶらないような苦味・酸味のバランスをめざして焙煎しています。

焙煎や配合にこだわったビーントゥバーチョコレートの美味しさを最大限に伝えるためには、くちどけの良さとなめらかさも欠かせません。口の中の温度が低いだけでも口どけの印象が変わってしまうので、チョコレートをチェックするときは、先に白湯や温かい飲みものを飲むようにしています。
仕入れ先としてよく選ぶ、
カカオ豆の産地や農場はありますか。
エクアドルアマゾン地域ですね。先住民族が先祖代々受け継いだ土地で伝統的なチャクラ農法によって育てられたカカオは、華やかな香りがあってよく選んでいます。

同じ農地で約30〜100種の植物を同時に育てるやり方なので、単一栽培の農法と比べて多様な生態系を維持できる、持続可能な農法なのも魅力ですね。結果的に、環境保護にも貢献できていると思います。
ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテルの
印象や、コラボレーションのお話を聞いたときの感想は。
ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテルさんは、地元のみなさまから観光で訪れる方々まで幅広く愛されていますよね。

ラグジュアリー感に加え、横浜の文化や港町ならではの魅力を体現している、特別な空間だと感じています。このたびコラボレーションできることを、とても光栄に思います。
アフタヌーンティーで使われた
チョコレートの特徴を教えてください。
今回のアフタヌーンティーでは、産地の違う4つのシングルビーンチョコレートも使っていただきました。

インドは苦味が少なくスパイス系の香りが印象的で、ガーナは苦味が強くカカオ感がしっかり。トリニダードは燻製したようなスモーキーな香りが特徴で、コロンビアはフルーティーな酸味があります。産地による味わいの違いを、ぜひ楽しんでみてください。
最後に、お客さまへのメッセージをお願いします。
横浜発祥のチョコレート専門店である私たちが、カカオ豆から丁寧に手がけたチョコレートを、今回のアフタヌーンティーで、新たなスイーツの形に仕上げていただきました。

この取り組みを通じて、チョコレートの新しい価値を発信できることを、心からうれしく思っています。
バニラビーンズ
焙煎士・商品開発担当
藤原達也

INTERVIEW

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