KOZLIFE

LLFK-vol44

Season5「好きと嫌い」眠い目を擦って 2022年3月18日

いよいよ春が訪れようとしています。日が少しづつ長くなり、冬眠していた植物たちが目覚め始めました。春には、僕達を新鮮な気分にさせてくれる不思議な力があります。暗いニュースが行き交う世の中ですが、皆さんは、ポジティブに過ごせていますでしょうか?LLFKはKOZLIFEのコンセプト“LOVE FOOD LOVE LIFE”のLOVEの部分を取って、ラブレターのようにお送りできたらなと始まった企画。ちょうどコロナ禍になる直前に始めて、もうすぐ50話を迎えようとしています。シーズン5のテーマは「好きと嫌い」。今回は僕にとって、なくてはならない「映画」について語っていこうと思います。

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映画はお好きですか

映画を本格的に見るようになったのは、留学していたオランダでの生活でした。とにかく娯楽がなく、大学と家の往復の生活だったので基本的に夜は家で。夕飯を作り、映画を見ながら食べるという日がほぼ毎日続きました。そのクセは帰国しても抜けず、20年位が経ち、今は夕食こそ家族で食べるようになったものの、映画は週2〜3本は必ず見ています。

これだけ続けても一向に熱が冷めないのは、やはり「映画の力」にずっと魅了されているからだと。2時間程度の非現実世界に没入すれば、その間だけは悩みや考えなきゃいけない事を忘れることができる。1冊の本を2時間で読んでしまうかのように、ストーリーや感情が心に流れ込んできて、見終わった後は何とも言えない余韻が残ります。短時間でどこかの世界へ行って帰ってこれるのですから、こんなに効率の良い心の旅はありません。

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やめられない存在

おそらく通算2000作品位、かなりの本数を見てきましたので、映画を見る上で自分なりのパターンというかコツが色々と生まれてきました。バカバカしいものもありますが、一部をご紹介させてください。

・映画は夜
お子さんがいらっしゃる方は特にですが、やはり映画は夜の静かな時間に見るのをお薦めします。できれば部屋は暗めにして、手元にメモを置いておくのも良いですよ。何かインスピレーションが降りてくるかもしれません。

・テレビをダラダラ見るなら映画を。
テレビのバラエティーを見始めたつもりが、そのままダラダラと見続け気づいたら3時間が経っていた。僕も良くやります(笑)。あ〜映画1本見れたじゃん!と後悔するも時既に遅し。同じ2時間でも映画にはメッセージが凝縮されていますから、得られるものが全然違います。

・食事をするなら字幕目線で。
夕食を食べながら映画を見るのもとても良い過ごし方。でも、日本食に多い小皿を使う料理はあまりお薦めしません。以前刺身を食べながら見ようとして、全然字幕を読めなかった事があります。(醤油こぼすし…笑)箸で食べる料理は手元を見る事が多いので、映画用の食事にはスプーン1本で食べられるものを用意します。食べ続けられる、多少冷めても味の落ちない料理。器はボウル系が良いでしょう。僕的ベストはタコライスかペンネ系です。視線は字幕だけを見ながら、片手にボウルを持って黙々と食べ進める事ができます。

・最初は予告編を
ここ数年は動画配信サービスで視聴することがメインなので、今日見る映画を再生する前に、気になっている作品の予告編を2〜3本見ます。気に入ったらお気に入りリストに追加。映画を見る前って、やり忘れた事があったりと結構バタバタするので、落ち着いて見始めるためにも、インターバルの時間をつくると役に立ちますよ。

・邦題はあてにしない
洋画の場合、まぁまぁの確率で邦題が原作と違います。これは経験上ですが、見終わってから原作の洋題が気になって調べた所「なるほど!」となった事があります。タイトルが違う理由は、日本で馴染みのない英語を、わかりやすいように別のタイトルに付け替えているのですが、センスもろとも変更されてしまっている場合があるので、邦題はあてにせず、見る前にネットで調べておくと楽しさが増す事もあります。(意味が分からなくても、その言葉を目にしておけば最後に意味が分かった!みたいなケースも。)

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熱量に触れる

どんな作品を見るかは、その時の気分に素直に従って選ぶと良いと思います。感動したい、刺激が欲しい、ワクワクしたい、思いっきり泣きたい、などなど…。映画って自分の気持ちをちょっと拡張してくれる存在。

常々思う事ですが、どんな映画でも作るのには大変な労力が必要で、そこには並々ならぬパワーが注がれています。観客は、その作品で人の心を動かしたい、社会にメッセージを投げかけたいという想いに触れる事ができます。中には構想何年という物もあるでしょう。それをたった2時間で体験できるって本当にありがたい事だなぁと。そしてその時間に考えた事は、きっととっても大切な事が多いはず。

さて、今夜はどんな映画を見ようかな。

つづく


表紙写真(c)Columbia Pictures Industries, Inc.

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和田 健司 オランダDesign Academy EindhovenにてDroog Design ハイス・バッカー氏に師事、コンセプチュアルデザインを学ぶ。 同大学院修士課程修了。大手広告代理店勤務の後、2011年 “what is design?”を理念とする(株)デザインの研究所を設立。研究に基づく新たな気付きを、個人から企業まで様々な顧客に価値として提供し続けるコンセプター。