KOZLIFE

LLFK-vol08

Season2「自分」まいにちふれる2020年7月3日

KOZLIFEでお買い物中の皆さん、こんにちは。和田健司です。
自粛期間が明け、止まっていたかのような時間がゆっくりと動き始めて、以前のようなスピードに。止まっている電車がじわじわっと走り出すように、ようやく自分に意識を向けられる。そんな状況になってきたような気がしています。

前回は、「時間から自分へ」ということで、2つのテーマが移り変わっていくという内容でした。その中で、“時間が経つと自然に物が集まってくる場所には、きっと「自分らしさの入り口」がある。”そんなお話もありました。これは割と落ち着いて周囲を観察しないと気づかないケースもあるかなと感じました。ですので、今回は僕の体験談を通して、もう少しシンプルな視点で自分のスタイルを見つけて行くお話ができたらなと思います。

毎月

今回は先に、答えをお伝えすることにしました。それは「毎日触れるもの」を見つめてみるということ。インテリアがお好きな皆様には割と当たり前の事かもしれません。しかし、「毎日使う物」と「自分らしさ」がどう繋がっているのか?というのは、あまり語られていないように思います。

起きてから寝るまで、毎日触れるものは割と多く存在します。そのひとつがドライヤー。
以前、使っていたドライヤーが壊れてしまいとても困った事がありました。髪が乾かせないというのがこれほどまでに不便とは・・・。幸い夏日だったので、扇風機とタオルでなんとかやりくりをしましたが、これは一刻も早く新しい物を探さなければ、と。ドライヤーなんて数年探していませんでしたから、市場もよく分かりません。それとなくWebを見ていると「Dysonテクノロジープラス」というDysonのサブスクリプションサービスを見つけました。ヘヤードライヤー、ありました。月々1000円。高いのか安いのかわかりませんが、すぐに必要だったのでとりあえず申し込んでみました。

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使い始めて、そろそろ1年が過ぎ、改めてこれにして良かったなと思っています。風量はベランダの落ち葉を吹き飛ばせる程強いです(笑)。髪の毛も一瞬で乾きます。体感値で、従来の時間の半分という感じでしょうか。製品保証も付いていて、万が一故障してもサポートが受けられます。契約期間が過ぎると新しい機種にアップデートされ、そのまま借り続けられます。1年で12000円、高いか安いかはわかりませんが、購入するのとは少し違った感覚があります。もしも”これだ”という別のドライヤーが見つかったら、いつでも返却して新しい物に買い替えができる。毎月支払いをしているので「今月も使ってるぞ」という感覚、興味の糸が切れない感覚になれるのは、サブスクならではだと使っていて思いました。

(参考リンク:https://www.dysontechnologyplus.com

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Simple Human 45

もうひとつ使い始めて1年が経つ物があります。SimpleHumanのペダル式のゴミ箱です。引っ越しや模様替えなどをすると食器棚やテーブルなどメインの家具に意識が行きがちで、ゴミ箱は割と後回しになりがちです。僕も安い物で間に合わそうかと思ったのですが、多分ゴミ箱って買い替え頻度のかなり低い部類に入る割には毎日使うものなので、きちんとした物を選んでみよう。そう思い立ち色々調べた末、Simple Human Step Trash Can 45L(ステンレス)を購入しました。

キレイな空間、キレイな自分

まず最初に感じたのは、「ミニマルで美しい」という印象。ゴミ特有の汚らしさとは全く正反対の存在感と使い加減。ステンレスの冷たく清潔感のある素材感と、ペダルを踏んでゴミを入れた後、「スーーーーッ」と何も音を立てずにフタが閉まります。とにかくひとつひとつの所作が繊細。ニオイ漏れもほぼありませんし、直接ゴミが見える事もありません。ゴミ感を全く感じないゴミ箱ですね。これは使ってみないとわかりませんでした。あまりに清潔感があるので、時折除菌スプレーとクロスで拭いています(笑)。

次に気づいたのは、「周りがキレイになる」という点です。おそらくゴミ袋を直接そのスペースを置けば、その周りに瓶や畳んだダンボールなどが自然と集まってくるはず。(以前住んでいた家ではそうでした)SimpleHumanのStep Canは決して安くはありませんが、置いた瞬間、周りの空間が凛とします。これはやはりデザインの力でしょう。本来の道具としての役目だけではなくて、周囲の「美意識」を正してくれる。それが空間に、自分に跳ね返ってくるんですよ。「ちゃんとキレイにしておかなきゃ」って感じる。そう考えれば高くないんじゃないか、僕はそう思っています。

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囲まれるだけ

自分らしさと聞くと、個性的でなければいけないの?と思ってしまいます。皆がそれぞれ違うとは限らないし、周りと何が違うのかなんて簡単に言えません。そんな時は、真似してしまってもいいのではないでしょうか。「いいな。」と感じたらやってみればいい。そこで、しっくり来て使い続けられるものがあれば続ければいいし、違うと思ったら辞めればいい。自分で選んだ「毎日触れるもの」がひとつふたつ・・・と増えていく。増えて行けば行くほど、自分の中に”ルールとかいつもの感覚みたいなもの”自然と生まれてくるはずです。僕はそれが「自分っぽさ」だと思っています。自分らしさって、無理に見つけようとせずに、心地良いものに囲まれるだけで充分な気がしています。

つづく。

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和田 健司 オランダDesign Academy EindhovenにてDroog Design ハイス・バッカー氏に師事、コンセプチュアルデザインを学ぶ。 同大学院修士課程修了。大手広告代理店勤務の後、2011年 “what is design?”を理念とする(株)デザインの研究所を設立。研究に基づく新たな気付きを、個人から企業まで様々な顧客に価値として提供し続けるコンセプター。