2024.11.21(THU)解禁。


2024年のボジョレー地区は5月末にブドウの開花しました。
6月の天候は、雨と冷涼な日が続き、雹も降り注ぎ、極一部の地域で損失をもたらしたようです。
一方、このような天候ですが、ブドウ畑ではブドウの木や草は力強く育って、
ワイン生産者は、刈り込み、葉の間引き、草刈り、土壌改良など、生育をコントロールし、懸命に作業しています。
現在、畑の気温は非常に高く、青空が広がっています。近年のような干ばつは、今年は発生しなさそうです。
そのため、今年の9月に収穫を予定しており、困難はありましたが順調に進んでいます。
今後良い天候が続いてくれれば2024年は素晴らしいヌーヴォーになると期待しています。

ボージョレ・ヌーヴォー解禁日、11月21日(木)を楽しみにお待ちください!

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ボジョレーワインの歴史的な記述を辿ると、10世紀まで遡ります。ボージュー(Beaujeu)地区の領主であったベロー(Beraud)夫妻が、ヴィリエ・モルゴン村に近い区画を、ブドウ畑として寄進しようとした動きがありました。残念ながら、彼らは近隣の領主たちとの争いが絶えず、ブドウ栽培を発展させていく余裕がありませんでした。

13世紀にも勢力を誇っていたボージューの領主は、フランスの歴史上に多くの足跡を残しました。リヨンのすぐ北方に隣接する当地域は、ブドウ栽培の中心地の代名詞となり、ボージューの名は【ボジョレー】の由来ともなりました。

16世紀までのワイン生産は、他の農産物に較べるとまだ限定的で、ワインは地元で消費されるのみでした。17世紀に入ってから栽培方法が改善され、ソーヌ河とローヌ河に近接していたことから、ボジョレー地方の村々は栄え、ワイン産業は大都市リヨンへ向かって発展していくことになります。

近代に入る頃には、リヨンの街の【ブション】や【タヴェルヌ】と呼ばれる食堂・居酒屋にとって、最大のワイン供給地となっていました。これらの店では、ポ(pôt)と呼ばれるカラフェでボジョレーワインが大量に消費され、常にテーブルの主役としての地位を得ていました。

20世紀以降のボジョレーワインの歴史は、カーヴ・コーペラティヴ(共同組合)とカヴォー(試飲販売所)の設立と重なります。1927年に初めてのフルーリー協同組合が設立され、1936年から1950年にかけて次々とAOC(原産地呼称)が制定。1951年11月15日には、初めての【ボジョレー・ヌーヴォー】が発売されました。1953年、初めてのカヴォーがモルゴン村に誕生。地域のアペラシオンを幅広く並べて試飲させる施設は、当時としては斬新なコンセプトでした。

1955年、ボジョレー地方のワイン街道がお披露目されました。【ボジョレー・ヌーヴォー】誕生から30年あまりが経った1985年には、毎年50万ヘクトリットルと巨大市場に成長したワインの販売をスムーズにするため、毎年11月の第3木曜日を解禁日とする運びとなりました。
ボジョレー・ワイン委員会(Inter Beaujolais)では、2009年から2017年の8年間、ワイン街道の再構築にあたり、それぞれの【テロワール】の特徴・性質を改めて追求しました。土壌分布とテロワールをベースに、約100枚に及ぶ地図を作成。

この成果が実り、2018年4月にUNESCO【ジオパーク世界遺産】に指定。良質のワインを生み出すだけでなく、地理学的にも複雑で類まれな遺産としての価値が認められました。地層と歴史だけでなく、穏やかな田園風景や眺望、生物多様性、石造りの建築物を含んだ【ジオパーク世界遺産】を保護し、さらに価値を高めるための取り組みを続けてきたことが、評価された出来事でした。

早熟なガメイ種ですが、多種多様な表現力を持ち合わせています。テロワールは複雑に組み合わさったモザイクのようで、粘土石灰岩、花崗岩、シリカ混じりの粘土、火山性土壌、シスト(頁岩)など、土壌は多様性に富んでいます。豊かな果実味が最大の持ち味で、若いうちは瑞々しくジューシー、熟成するとエレガントに変化しますので、新酒としても長期熟成させてもポテンシャルのあるワインと言えるでしょう。

2024

Let's Enjoy Beaujolais!

By 京橋ワイン