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1859年創業ブルゴーニュの名門ルイ・ジャド

ブルゴーニュの名門

醸造元のルイ・ジャド社は1859年に創立された、ブルゴーニュでも有数のネゴシアン・エルヴールです。1962年にルイ・オーギュスト・ジャド氏が死去した後、マダム・ジャドはルイ・オーギュスト・ジャド氏の片腕だったアンドレ・ガジェ氏にこの由緒ある会社の将来を託しました。今日ではアンドレ・ガジェ氏の息子であるピエール・アンリ・ガジェ氏が、同社の社長として運営にあたっています。1998年に本社はボーヌのサミュエル・ラジェイ通りからウジェーヌ・スピュレール通りへと移転し、1500平方メートルの広さを持つ地下セラーは、隣接するジャコバン修道院の地下へとつながっています。 

ブルゴーニュワイン委員会会長も務めるピエール・アンリ・ガジェ氏

ピエール・アンリ・ガジェ社長

1955年ボーヌ生まれ。 パリのInstitut des Haites Etudes Commericiales で、コンピューター・サイエンス・エンジニアの学位とMBAを取得。 パリでビジネス経験を積んだ後、1985年にルイ・ジャド社に入社しました。 栽培、醸造の様々な分野で経験を積み、1992年に父アンリ・ガジェの後を引き継ぎ、社長に就任しました。生まれた時からぶどう畑に囲まれて育ち、ブルゴーニュ・ワイン業界の重鎮でもあります。 趣味はゴルフとテニス。妻と4人の子供がいます。

お馴染みのバッカスラベルのワイン

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[メゾン・ルイ・ジャド](ルイ・ジャド社)のワインやラベルは、多くの方が一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?この生産者は、ブルゴーニュでは二番目の規模を誇る、【ネゴシアン・エルヴール(ブドウを 仕入れそれを醸造・販売する)】兼【ドメーヌ(自己所有の畑で栽培したブドウを醸造・販売)】として、フラ ンス国内のみならず世界中に知られています。 その[ルイ・ジャド社]が長年に亘りトップ生産者としての評価を維持しているのは、何よりも経営哲学によるも のでしょう。何故なら、彼等は『自社のワインによってブルゴーニュ・ワイン全体の印象や評価が決まってしま う』との自負心を強く持ち、日々ワイン造りに専念しているからなのです。


ボジョレー地区にいち早く投資したコートドールのワイン生産者

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ルイ・ジャド社は ネゴシアンとしてブルゴーニュ・ワインの取り引きにかかわる一方、総面積105haのブドウ畑を所有する大ドメーヌでもあります。ドメーヌはその所有形態に応じて、 「ドメーヌ・エリティエ・ルイ・ジャド」、「ドメーヌ・ルイ・ジャド」、「ドメーヌ・ガジェ、ドメーヌ・デュック・ド・マジェンタ」などに分かれ、それぞれワインのボトルに明記されています。自社畑の範囲はジャヴレ・シャンベルタン村からサントネー村までのコート・ドール全域にわたり、さらに1996年にはボージョレ地区の「シャトー・デ・ジャック」を入手しました。 格付けのないボージョレは例外として、コート・ドール地区に所有する自社畑のほとんどがグラン・クリュとプルミエ・クリュで占められていることも特筆すべき点です。


ブルゴーニュのテロワールとともに生きるルイ・ジャド社の哲学

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ルイ・ジャド社のワイン造りの目的は、自らが誇りとするブルゴーニュの真のテロワールを、それぞれのワインを通じて表現することであり、長い将来にわたってそのテロワールが維持されていくことです。
畑の区画毎の個性は、モザイクのように異なっており、それぞれの区画で、人間と土地の完璧な調和から、個性的なテロワールが現れます。つくり手の仕事はその微妙な違いを表現することにあります。
中世の修道士達が行ったように、私達も、このテロワールが未来に引き継がれていくように、畑を最良の状態で次の世代に残していかなければなりません。それは、健全な畑で収穫された、完熟したぶどうこそが、テロワールを反映した個性豊かなワインを生み出すからです。


自然環境を重視し、未来へテロワールを引き継ぐワイン造り

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20年前から、自社畑における化学肥料や農薬の使用を中止し、伝統的な農法を実践しています。 トラクターや、足場の悪い畑は馬を使用して畑を耕しますが、元来の土壌の構成を保つため、深く耕すのではなく、表土のみを耕すようにします。 また、品質の高いぶどうを収穫するためには、剪定を行ったり、ぶどうの畝の間に草を植えることによって収量を落とす必要があります。 5年程前から、ボーヌ周辺の14ヘクタールの畑と、ムーラン・ア・ヴァンのシャトー・デ・ジャックにあるロシュグレの畑の一部をビオディナミ農法で栽培しています。 ビオディナミ農法に関する研究や成果は非常に興味深く、各畑の持つテロワールがワインの中に最大限に表現されるよう、当社の栽培チームは、この農法を完全な形で実践するよう努めています


自然酵母による発酵

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ブルゴーニュでは、ワインは常に単一ぶどう品種でつくられてきました。 赤はピノ・ノワール、白はシャルドネ。そしてボージョレの赤ぶどう、ガメイです。 ルイ・ジャドのワイン造りにおいては、ぶどう畑やワイナリーの環境内に存在する自然酵母だけを用いて発酵を行い、澱引きの回数は最小限度に留めます。 また、オークの新樽の使用は、シャルドネやピノ・ノワールのデリケートなアロマや味わいのニュアンスを増幅するものであって、ワインの個性を支配するものであってはならないので、赤ワインも白ワインも、熟成での新樽の使用はなるべく控え目にしています。


自社で樽製造会社を所有

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ルイ・ジャド社は、1995年にラドワ・セリニー村に樽製造会社カデュスを設立したことにより、自社のワインのスタイルに、より適した品質の樽を使用することが可能となりました。 フランスの最良の森から選ばれたオーク材は、屋外で30か月にわたる乾燥期間を経た後、容量228リットルのブルゴーニュ樽に仕立てられます。