STIIKは自然を壊す?
いいえ、そんなことはありません。
STIIKの素材は「竹」。
日本人に馴染みの深い竹は
実はすごい力を秘めていたのです。
地球上で最も早く成長する植物・竹。
竹が地表に姿を現すと、4か月で8メートルにも成長します。
軽くて加工がしやすく、丈夫な植物として、日本人との関わりは深いですよね。
カゴや定規といった日用品から、楽器、家屋に至るまで
生活や文化に根差した素材として使われてきました。
竹は積極的に日本各地に植えられます。
手入れの行き届いた竹林は、美しい風景をかたちづくってきました。
歴史的に日本の生活を支えてきた竹ですが、暮らしが洋風化するにつれ、
プラスチックなどの素材の登場で、徐々に使われなくなっていきました。
放置された竹林は、管理不足で周囲の森林や里山へと侵食していきます。
竹は使わないと、その成長スピードから山を壊してしまうのです。
荒れた竹林は「竹害」とも呼ばれるほど、邪魔者扱いされるように……。
竹は軽量で水の腐食に強く、プラスチックに負けない強度があります。
まさに箸に最適な素材。
STIIKは通常の箸の主流サイズ22〜24cmより長い「26cm」。
この細く長い形状は、竹だからこそ実現できたデザインです。
STIIKを作り上げるのにぴったりだったのです。
世界で一番早く育つ植物であるというギネス記録も持っている竹。
木は一度伐採すると、育成に数十年を要するといわれますが、
竹は発芽してからたったの3年で成木になります。
さらに竹には多量の二酸化炭素を吸収するという特徴も。
カーボンニュートラル(=温室効果ガスの排出を実質ゼロにする)な素材でもあります。
二酸化炭素を多量に吸収する性質、
伐採した切り株から新たに再生し、人工肥料や農薬も不要で短期間で成木に。
竹は潤沢な資源供給を可能する、サスティナブルな素材として注目されているのです。
STIIKは、1本1本を手で造り上げています。
天然の孟宗竹を割り、充分に時間をかけて乾燥させ、加工をしていきます。
熟練の職人が、その目と手で、削り・塗装を施し、箸先まで丁寧に仕上げます。
自然の恵みに感謝をし、私達の生活を支える物へ作り替える。
STIIKを竹で作ることが、まさにそれ。
竹を使うという行為そのものが、環境を守ることへ繋がるのです。