2mメッシュ標高データについて 1.概要  この2mメッシュ標高データは、航空レーザ測量によって取得した標高データから計算によって求めた 数値標高モデル(DEM:Digital Elevation Model)データです。  これまで航空レーザ測量によって作成し、国土地理院から刊行していたDEMは数値地図5mメッシュ(標高) のみでしたが、数値地図5mメッシュ(標高)以外で国土地理院技術資料として登録されているデータに ついても広く一般に利用していただく目的で2mメッシュ標高データとして提供するものです。  航空レーザ測量とは、航空機(固定翼機、回転翼機)に搭載したレーザスキャナから地上にレーザ パルスを照射し、地上から反射するレーザとの時間差より得られる地上までの距離と、GPS測量機、 IMU(Inertial Measurement Unit:慣性計測装置)から得られる航空機の位置を合成した三次元計測により、 精密な標高データや地形及び地物の形状を求める新しい測量方法です。  DEMデータは、計測した標高データから、地表面を遮蔽する家屋、道路・鉄道の高架部及び橋梁等の人工構造 物や樹木等の植生をフィルタリング処理等により除去したデータを基に、2m間隔に内挿補間計算をして得られ たものです。  このデータは、2千5百分1国土基本図単位に、南北及び東西方向に、それぞれ2m間隔で分割して得られる 各方眼(メッシュ)の中心の標高が記録されています。  なお、河川(調査時点で川幅約5m以上)、池(調査時点で水部の大きさ約5m×5m以上)等の陸水部 及び海部については、標高数値を「−9999」に置き換えています。  航空レーザ測量について更に詳しくお知りになりたい方は、下記の国土地理院ホームページをご参照ください。  http://www1.gsi.go.jp/geowww/Laser_HP/index.html 2.ファイル仕様 2−1.ファイルの種類  2mメッシュ標高データファイルは、以下のとおり、ヘッダ(拡張子は「csv」)と テキスト形式のデータ(拡張子は「lem」)の2ファイルに分かれています。 ┌───────┐    ┌───────┐ │  ヘッダ  │    │  データ  │ │       │    │       │ │ CSV形式 │    │ テキスト形式 │ │(拡張子はcsv) │    │(拡張子はlem) │ │       │    │       │ └───────┘    └───────┘ 2−2.ヘッダフォーマット  1)ヘッダレコードフォーマット   2mメッシュ標高データファイルは、以下の仕様によるヘッダレコードをCSV形式で持っています。 ┌───────────┬──────────┬────────────────────┐ │ 項   目     │データ形式     │     内   容          │ ├───────────┼──────────┼────────────────────┤ │測量年        │整数        │西暦                  │ ├───────────┼──────────┼────────────────────┤ │修正年        │整数        │西暦                  │ ├───────────┼──────────┼────────────────────┤ │東西方向の点数    │整数        │東西方向のデータ点数          │ ├───────────┼──────────┼────────────────────┤ │南北方向の点数    │整数        │南北方向のデータ点数          │ ├───────────┼──────────┼────────────────────┤ │東西方向のデータ間隔 │整数        │m単位                 │ ├───────────┼──────────┼────────────────────┤ │南北方向のデータ間隔 │整数        │m単位                 │ ├───────────┼──────────┼────────────────────┤ │区画左下の緯度    │小数点以下第3位まで│DDMMSS.SSS               │ ├───────────┼──────────┼────────────────────┤ │区画左下の経度    │小数点以下第3位まで│DDDMMSS.SSS               │ ├───────────┼──────────┼────────────────────┤ │区画右下の緯度    │小数点以下第3位まで│DDMMSS.SSS               │ ├───────────┼──────────┼────────────────────┤ │区画右下の経度    │小数点以下第3位まで│DDDMMSS.SSS               │ ├───────────┼──────────┼────────────────────┤ │区画右上の緯度    │小数点以下第3位まで│DDMMSS.SSS               │ ├───────────┼──────────┼────────────────────┤ │区画右上の経度    │小数点以下第3位まで│DDDMMSS.SSS               │ ├───────────┼──────────┼────────────────────┤ │区画左上の緯度    │小数点以下第3位まで│DDMMSS.SSS               │ ├───────────┼──────────┼────────────────────┤ │区画左上の経度    │小数点以下第3位まで│DDDMMSS.SSS               │ ├───────────┼──────────┼────────────────────┤ │図  名       │テキスト      │2千5百分1国土基本図名        │ ├───────────┼──────────┼────────────────────┤ │記録レコード数    │整数        │記録されているレコードの数       │ ├───────────┼──────────┼────────────────────┤ │座標系番号      │整数        │平面直角座標系の番号          │ ├───────────┼──────────┼────────────────────┤ │区画左下X座標     │整数        │平面直角座標(cm単位)        │ ├───────────┼──────────┼────────────────────┤ │区画左下Y座標     │整数        │平面直角座標(cm単位)        │ ├───────────┼──────────┼────────────────────┤ │区画右上X座標     │整数        │平面直角座標(cm単位)        │ ├───────────┼──────────┼────────────────────┤ │区画右上Y座標     │整数        │平面直角座標(cm単位)        │ ├───────────┼──────────┼────────────────────┤ │コメント       │テキスト      │利用の際に参考となる情報を記録     │ ├───────────┼──────────┼────────────────────┤ │レコード1のフラグ  │整数        │当該レコードが記述されている場合「1」 │ ├───────────┼──────────┤                    │ │    :      │整数        │                    │ ├───────────┼──────────┤                    │ │最終レコードのフラグ │整数        │                    │ └───────────┴──────────┴────────────────────┘  注) 経緯度数値の表示は、45度35分0秒123は「453500.123」、135度0分0秒25は「1350000.250」と    なります。    2mメッシュ標高データの位置の基準について    この数値地図は、世界測地系に基づく平面直角座標系(平成14年国土交通省告示第9号)の座標値   で作成しています。    また、ヘッダに記述している区画の左下、右下、右上、左上の経度及び緯度は、それぞれの平面直   角座標から計算で求めたものです。 2−3.テキストデータフォーマット   a.テキストデータののレコード構成   <レコードNO.> <標高値>  北 ┌─────────────────┐    レコード 1・・│1 2 3 4 ・ ・ → 999 1000 │     レコード 2・・│1 2 3 4 ・ ・ → 999 1000 │    レコード 3・・│1 2 3 4 ・ ・ → 999 1000 │      ・ 西│  ・            ・ │東      ・ │  ・     ・ │      ↓ │  ↓            ↓ │    レコード749・・│1 2 3 4 ・ ・ → 999 1000 │    レコード750・・│1 2 3 4 ・ ・ → 999 1000 │     └─────────────────┘                       南    1) レコードは北端から南端への順序で並べています。    2) 各レコードには、レコード番号、1000個の標高値を順に記述しています。    3) 各レコード毎に復帰・改行コードで区切り、文字コードはシフトJISを使用し     ています。   b.レコードフォーマット ┌───────┬───┬───┬───┬───────────────┐ │ 項  目  │開 始│終 了│仕 様│   内    容      │ ├───────┼───┼───┼───┼───────────────┤ │空白     │  1│  6│ 6X│左詰め            │ ├───────┼───┼───┼───┼───────────────┤ │レコード番号 │  7│ 10│ I4│北→南の順          │ ├───────┼───┼───┼───┼───────────────┤ │標高値   1│ 11│ 15│ I5│西→東の順。 単位は0.1m。│ ├───────┼───┼───┼───┤海部及び陸水部の場合、    │ │標高値   2│ 16│ 20│ I5│−9999を記述する。    │ ├───────┼───┼───┼───┤データ作成範囲外の場合、   │ │標高値   3│ 21│ 25│ I5│−1111を記述する。    │ ├───────┼───┼───┼───┤               │ │  ・    │ ・ │ ・ │ ・ │               │ │  ・    │ ・ │ ・ │ ・ │               │ │  ・    │ ・ │ ・ │ ・ │               │ ├───────┼───┼───┼───┤               │ │標高値 998│ 4996│ 5000│ I5│               │ ├───────┼───┼───┼───┤               │ │標高値 999│ 5001│ 5005│ I5│               │ ├───────┼───┼───┼───┤               │ │標高値1000│ 5006│ 5010│ I5│               │ ├───────┼───┼───┼───┼───────────────┤ │復帰・改行  │   │   │   │レコードは「CR」「LF」で区切られる。 │ └───────┴───┴───┴───┴───────────────┘    1) 標高値は0.1m単位で表現しています。(100.0mは、「△1000」      と表現しています。ただし、△はブランクです。)    2) 海部及び陸水部の場合、「−9999」を記述しています。 3) データ作成範囲外の場合、「−1111」を記述しています。    4) 各レコードは「CR」「LF」で区切っています。    5) 「仕様」のI,Xは、FORTRAN言語の書式仕様のための編集記述子で、それぞれ     次の意味を持っています。      I:指定された整数を10進数表示した各数字(1バイト)が右詰で、記録される。      X:空白が埋められる。              3.2mメッシュ標高データの複製・使用について  本データは国土地理院が作成した技術資料の一部です。(技術資料番号 D・1 - No. 456)  本データに関する著作権は、国土地理院が保有しています。  本CD-ROMに収録されている内容の一部または全部を複製・使用して新しく製品を作成しようとする 場合には、国土地理院の承認が必要ですので、下記へご連絡下さい。   国土地理院企画部企画調整課企画係 電話 0298-64-1111(内線3153) 4.2mメッシュ標高データの精度について  標高値は、0.1m単位となっていますが、これは0.1mまでの精度を保証しているわけでは ありません。  このデータは、航空レーザスキャナにより航空機から地上にレーザパルスを照射し、地上から 反射するレーザとの時間差により地上までの距離を計測し、その計測データから地表面を遮蔽す る家屋、道路・鉄道の高架、橋梁等の人工構造物や樹木等の植生を除去するフィルタリング処理を 行った後、不均一な標高データ群から内挿補間して2mメッシュの中心の標高を求めたものです。  補間計算された標高値は、計測時で発生する誤差とデータ処理の過程の誤差を含むことに なりますので、御利用の際には、この点を御了承願います。 5.簡易正射変換画像について  添付の簡易正射変換画像は、航空レーザ測量により地表を計測した時と同時に取得した画像データを 偏歪修正処理し、標高データのおおよその場所を簡易的に確認することを目的に作成した参考データです。 画像解像度は、約1mでJPEG形式に圧縮したデータです。  ジオリファレンス情報として、ピクセルの長さ、左上ピクセルの座標値等を記したワールドファイルを 併せて収録しています。(ファイルの拡張子はjpgw)    また、モザイクや色調合せ等の画像処理については、品質を保証していませんので、場所によっては、 色調等が急にかわる場合があります。  なお、添付の閲覧ソフトウェア("LemV2.exe")では、簡易正射変換画像だけを表示することはできません。 6.閲覧ソフトウェアについて  添付の閲覧ソフトウェア("LemV2.exe")は、下記の動作環境において、段彩図を表示するものです。 動作環境 OS  Windows 2000,XP,Vista CPU PentiumV以上 メモリ 128MB以上(256MB以上推奨) ディスプレイ解像度 1024*768ドット、16ビットカラー以上 (1024*768ドット、24ビットカラー以上推奨) 7.データ内容に関する問い合わせについて   データ内容に関する質問・問い合わせは、       国土地理院 地理調査部 社会地理課 三次元地理情報係 TEL 029-864-1111(内線 6455) メールアドレス laser@gsi.go.jp にお願いします。