デキストリンは、植物のでんぷんを酵素処理によって加水分解し、得られる糖質の一種です。化学式は(C6H10O5)nで、単糖のブドウ糖が連なった高分子多糖類です。無色透明の粉末状で、水に溶解しやすく、甘味があります。

デキストリンは、身体に吸収されやすく、エネルギー源として利用されます。また、小腸の上皮細胞で吸収される速度が比較的早いため、運動前のエネルギー補給に適しています。消化吸収が早く、急激な血糖値の上昇を抑えるため、糖尿病患者にも適した炭水化物の一つとされています。また、デキストリンは、低カロリーであるため、ダイエット中の食品にも多く使用されています。

デキストリンは、栄養補助食品やスポーツドリンク、清涼飲料水、菓子類、パン、製粉業、医薬品などの様々な分野で利用されています。また、日本や韓国などでは、炊飯時にご飯に混ぜて食味を改善するためにも使用されています。

歴史的には、デキストリンは1860年代に発見された炭水化物の一種であり、日本でも1896年に初めて製造されました。以来、様々な分野で利用され、その需要はますます拡大しています。今後も、デキストリンの応用分野は拡大し続けることが予想されます。