シカしか 暑い日が続きますが、皆様ジュースなどいかがでしょうか。 当店でも地元・和歌山でとれた梅、みかん、白桃三種のジュースを取りそろえております。 さて、そんな和歌山県の方言の話ですが、それは本当に微妙な代物で、基本的には関西弁と大差ありません。 ベースが関西弁ですから、県外の方と会話した際、「まったく何を言っているか分からない」と言われるほどの強い訛りでもありません。 しかしところどころに独特の表現が入り混じるため、やっかいな誤解を生じさせたりします。 年季の入った和歌山人は、「もっと」のことを「マット」と言います。 もし他県の方が和歌山を訪れた折に、うっかり 「最近、体、なまってるわ~」 などとつぶやいてしまったりしたら 「マット運動しなよ!」 などとアドバイスされるかもしれません。 これは「もっと」より多くの運動をすすめられたわけで、器械体操限定ですすめられたわけではありませんのでご注意を。 また和歌山県では、比較の際に用いる「~のほうが」という言葉を 「~しか」と表現します。 すなわち、「AよりBのほうが良い」=「AよりBしか良い」です。 これは厳然たる事実で、 「どっちが似合う?」「どっちかっていうと、そっちしか似合ってるわー」などという会話が日常的にそこら中で飛び交っているのです。 例を挙げるならば、関西弁で 「あれ、チャウチャウ(犬)ちゃう?」 「チャウチャウちゃうよ」 という会話は現実にあり得るわけですが、和歌山では 「馬(ウマ)と鹿(シカ)、どっちが好き?」 「シカしか好き~」 という会話が実際に成立します。 さらに言うならば、 「朝、起きたら自分の周囲に『馬しか』いない状況と、『鹿しか』 いない状況だったらどっちを選ぶ?」 「『シカしか』しか良いかな~」 も、ありえます。 音とびではありません。ご注意を。 |