フラメンコの王女達特集
フラメンカ・イ・フラメンコ1 フラメンカ・イ・フラメンコvol.1
ファルキート/アレグリアス
ファルキート

 14年前このビデオを観て衝撃を受けたのを思い出します。当時日本で見れる映像は少なく、ましてやその時代のりに乗っていた人達を一度に観られる物は殆ど無かったのでテープがちぎれるくらい観まくりました。特にエバやサラバラス、ファルキート、イスラエルは全ての音を覚えるくらい。今も最前線で活躍する魅力をぜひ見てください。
〈神奈川県/篠田三枝〉

 父モレーノと共演の数少ない貴重な映像。レトラやファルセータ等も洗練される前のサルバヘ(野性的)なスタイルで、現在のファルキートの礎を彷彿させる作品。ギターとカンテもずっと変わらぬメンバーが彼を囲み支え、伝統に培われたヒターノがみせるファミリアのフラメンコを感じさせてくれます。
〈京都府/SIROCO〉

 ふっくらとした幼さを残した顔立ち…フラメンコ界のアイドルだった頃のファルキートですね。今は亡きパパのカンテで踊るファルキート。現在はより複雑に巧妙に進化したファルキートですが、映像で冷静にみてみると根本にあるのは案外シンプルでオーソドックスなスタイルだとわかります。今も不変の彼のパソやバイレが見て取れます。
〈東京都/小形衣里〉

 直球ど真ん中、純粋な王道フラメンコ! ファルキートのタブラオ映像。しかも解りやすい映像と音で! お宝映像です。スペイン人ダンサーも、このDVDめちゃくちゃほしいと思います。今見ても 全然古くさくないです。 当時は キャーキャーいいながら大興奮でみてました。
〈東京都/小形衣里〉

 これを見てファルキートのアレグリアスが大好きになりました! 若かりし王者のエネルギーに溢れるアレグリアス。ファルキートの野性の目がとても印象に残っていて、亡き父モレーノとの共演が見られる感慨深い映像。ファルキートの長年のカンタオーラ、最後に歌うエンカルナ・アニージョの歌も感動的です。
〈都府/奥野裕貴子〉

エバ/ジェルバブエナ
エバ・ジェルバブエナ

 エルフラ初来日、無名のバイラオーラ・EVA。全てわしづかみされ夢中でエルフラに通った。親交を深め1996年にエバ総監督にて一行を招聘し夢のリサイタルを実現。強靭な身体能力と確かな技術、そのセンティードはバイラオーラに留まらず世界感は限りない。今舞踊家とし真髄を求め続けるエバから片時も目が離せない。
〈東京都/大塚千津子〉

イスラエル・ガルバン/シギリージャ
サラ・バラス

 フラメンコ舞踊の魅力vol.13のビデオがDVDになるということで、とても嬉しく思います。なぜなら私の大好きなイスラエル・ガルバンのシギリージャが入っているからです。今や斬新なアーティストになってしまいましたが、プーロ・フラメンコのギリギリの映像でとても貴重な物です。DVDになりましたら早速購入致します。
〈群馬県/小田澄江〉

アナ・マリア・ブエノ/アレグリアス
アナ・マリア

 水の流れのように美しく女性らしいバイレ、サパテアード! エスコビージャの足の動き・形・置き方・音、全てが美しい。シンプルでオーソドックスな構成のアレグリアス。初心者にも参考になりそう。 最近は皆さんYouTubeですけど、手元に持てる映像はとてもありがたい存在です。
〈東京都/小形衣里〉

サラ・バラス/ファルーカ
サラ・バラス

 男の美学を表現される事が多いファルーカですが、男装の美女が踊るのもまた格別です。サラの自信作なのでしょう。公演でも何回か見みました。特にフィナーレの短い盛り上げ方は、粋な女性の美学です。時代を感じさせない魅力、やはりタブラオ映像ってスゴイです!
〈東京都/小形衣里〉

フラメンカ・イ・フラメンコ2 フラメンカ・イ・フラメンコvol.2
マリア・デル・マール・ベルランガ/レグリアス
サラ・バラス

 大昔からマリマルの大ファンなので何度も見た映像です。セビージャならではの「シンプル」かつ「オーソドックス」な流れ(自然さ)は時代を超えてフラメンコの原点を思わせてくれます。アレグリは彼女の得意ナンバー! 必見です!
〈神奈川県/初瀬河典子〉

エル・トロンボ
エル・トロンボ

 随分昔の映像ですが、若い頃のソレアを踊るトロンボの姿を見る事が出来ます。私が初めてセビージャで習った頃のトロンボを思い出しました。歌を感じながら踊る姿は竜巻の様でもあり、またやんちゃ坊主のようでもあります。今のトロンボとはまた少し違った魅力を楽しんで頂けると思います。
〈東京都/鍜地陽子〉

マヌエル・ベタンソ/アレグリアス
マヌエル・ベタンソ

 彼のアレグリアスは踊る心意気とフラメンコへの愛情に満ちていて思わず笑顔になってしまいます。女性でもこんなに美しく踊る人はなかなかいないのでは、と思うなめらかで美しい動き、音楽の素晴らしさ(ウトレラとロンドロのカンテ!)に魅せられ何度も見返した映像からはフラメンコを愛してやまない彼の思いが伝わってきます。
〈東京都/太田マキ〉

ベアトリス・マルティン/ソレア
ベアトリス・マルティン

 バイレで一番大切なのはマルカールだ! と再認識するような踊りです。大柄な体躯から繰り出される動きはダイナミックながら雑味はなく、品があり凛としている。特に肩や肘のフォルムが美しく、ファルダさばきの質感が素晴らしい。足はごくシンプルなパソばかりですが存在感と説得力があり、テクニカや表現力に行き詰まった時に見て欲しい踊りです。
〈東京都/本田恵美〉

フラメンカ・イ・フラメンコ3 フラメンカ・イ・フラメンコvol.3
ラファエル・デ・カルメン
ラファエル・デ・カルメン

 伝統の中に息づく新しさ、セビージャの輝く様なアイレとグラシア。彼のフラメンコはまるで宝箱の様にドキドキとワクワクが溢れている。どこまでも心地よく回るコンパスと佇んでいるだけで圧倒される存在感に「私が探していたのはこれだっ!」と嬉しくてたまらなかった事を思い出します。野性的、やんちゃ、優雅、繊細、品格、言葉では言い尽くせない程の表情を持つ輝くようなラファエルのフラメンコに是非触れて頂きたいです!
〈京都府/宇根由佳〉

 舞台に現れただけでその場の温度や明るさまでもが一気に上がる。そのようなアーティストには滅多に巡り会えない。小柄な身体から発せられる度肝を抜かれるようなエネルギーと輝き。なんども繰り返し観たくなるアレグリアスだ。
〈東京都/井上圭子〉

エル・フンコ
エル・フンコ/シギリージャ

 数少ない彼の貴重な映像。エレガントで全く媚のない正当的な踊りには好感が持てます。ドラマティックな曲構成も見どころの一つです。
〈東京都/河内さおり〉

ラロ・テハダ/ラ・カーニャ
ラロ・テハダ

 ラロ・テハダのカーニャは品がありながら親しみやすい。バタ・デ・コーラとマントンの堂々とした立ち居振る舞いは太陽に包まれた壮大な大地を感じるだろう。ところが、そこにサッと冷たい風が吹き、太陽を隠し漆黒の闇が牙を剥く。ほんの短い時間魅せてくれるラロの暗闇は果てしなく深い。感情の高ぶりに自然な共感が生まれ、熱い勇気が湧いてくる。
〈東京都/公家千彰〉

フラメンカ・イ・フラメンコSP フラメンカ・イ・フラメンコSP
フアナ・アマジャ/ソレア
フアナ・アマジャ

 1988年、ビエナル・デ・セビージャ。真黒の衣装に大きな赤い花の装いで颯爽と現れたJuana Amaya、19才。スカートを大きく広げステージを縦横無尽に動く。一瞬両足爪先立ちで止まるサパテアード、獲物を追うような鋭い目…あどけない少女が一瞬にして情熱的な踊り子に豹変する。カルロス・エレディアのラスゲアードも必見!
〈東京都/宮崎圭子〉

 昔から何度見ても泣けるこのファナのソレア。野生味溢れるファナの踊りにバックのメンバーも最高です。一体感が半端じゃない。みんなが本気。これぞフラメンコ! っていうのがいっぱい詰まってて20分という長い映像を見終わってもまた見たくなります…。私にとって心を掴んで揺り動かされる貴重な映像です。
〈京都府/奥野裕貴子〉

ベアトリス・マルティン/アレグリアス
ベアトリス・マルティン

 大きくて鋭い瞳、いかにもフラメンカな面立ちとボディから放たれるアルテはまっすぐで凛とした雰囲気。癖のないメリハリのあるマルカへ、正確に響くゴルぺ。曲の流れも自然であり、「きちんと」踊ることの大切さを教えてくれる録画です。
〈東京都/河内さおり〉

 “笑顔? 愛嬌? そんなもん関係い!”と言わんばかりのニコリともしない表情で潔よく踊り切るベアトリス。ウソなく、自分の感じるままに踊ってるから自然で一番素敵なんだ…と気づかされ一筋縄ではいかない、アレグリアスの奥深さを感じました。無駄な飾り気の無いヒターナ気質なバイレを至る所に感じさせてくれる大好きなアレグリアスです。
〈京都府/奥野裕貴子〉

ラ・トナ/ロマンセ
ラ・トナ

 今でも好きで観ているビデオのひとつがこのロマンセ。トナらしい語りと踊りとバストン。旦那様モーリ、ギターのエウへ二オらの良いサポートも心地いい。トナのトリア―ナのスタジオに通っていた25年ほど前へタイムスリップするのに十分なその頃の空気感も懐かしいです。
〈東京都/手下倭里亜〉

ハビエル・ラトーレ/アレグリアス
ハビエル・ラトーレ

 彼の踊りを初めて目にした1990年のビエナルで、その「怪しい魅力」の虜になった。全く力みのない、ぶれない軸の外に美しく流れる放物線を描くブラソは余韻と残像に満ち、力で切る昨今のフラメンコとは明らかに一線を画す一級のバイラリン。1998年、私のリサイタルでの彼の踊りは円熟味を増し更に素晴らしかった。当時は誰の真似でもない強烈な個性を放つ大物スターが勢揃いしていた。
〈東京都/鈴木能律子〉

アントニオ・カナーレス/ソレポル
アントニオ・カナーレス

 カナーレスが30歳頃の映像。スペイン国立バレエ団を退団後、彼は優れた音楽家のエル・ビエヒンやラモン・ヒメネス達とグループを組み、音楽と踊りが一つになるカナーレス独自のフラメンコの世界を繰り広げていった。この映像はまさに、そのカナーレススタイルが確立したころの貴重なもの。この頃からカナーレスはフラメンコ界に大きな影響を与え続けている。
〈東京都/鈴木敬子〉

ホセ・フェルナンデス/アレグリアス
ホセ・フェルナンデス

 私が憧れ、いつかはあんな踊りがしてみたいと思って来たのがこのホセリート・フェルナンデス。全身で唄を聞きギターの音色を吸収し、それらが彼の体の中を通って動きになったり気持ちの良い音を足で奏でたりして行く。そして、ここぞという時に来る爆発! その流れのなんて感動的なことでしょう! 私はこのステージを実際その場で観て深い感銘を受けたことをずっと忘れられません。
〈東京都/入交恒子〉

ホアキン・グリロ/ソレア
ホアキン・グリロ

 熱く潔い、若者らしいソレア。精悍で溌剌としたホアキン・グリロのバイレはいつ観ても清々しい。端正で味わいのあるマルカール、心地よいサパテアード、緩急自在なブエルタ。そしてヘレスへの愛着と粋に満ちたブレリア! 自然と心が動かされるフラメンコである。
〈東京都/近藤尚〉

エル・ミステラ/シギリージャ
エル・ミステラ

 初めて見たときはこの凄さが分からず…何度見返したことか! 地味に見えてものすごく考えられていてじわじわとココロに迫る! そしてなんと言っても、ラモン・アマドールのギターが凄まじい! 必見です!
〈京都/正木清香〉

王女達1 フラメンコの王女達Vol.1 フラメンコの王女達コンプリートボックス
サラ・バラス/ソレア
サラ・バラス

 今をときめくサラ・バラスの若かりし頃のソレアは、フラメンコの原点に戻ることができる逸品! カンテとギター、バイレが一体になる高揚感に興奮すること間違いなし!
〈大阪府/松本真理子〉

 美しいサラが月夜に踊るソレア。中盤では力強い音の後の回転、そしてファルセータへ。滑らかだけでなくメリハリあるウネリからやってくる機関銃のような攻撃的にさえ感じるサパテアード。ブレリアになってからは伝統的でシンプルなパソを組合わせた構成なので初心者にも非常に勉強になるはず。必見でしょう。
〈広島県/秋友ともみ〉

 サラ・バラスのソレア。このビデオを何百回見た事だろう。今では再生すると雑音がしてしまう程だ。私がまだフラメンコ歴が浅い時にサラのソレアを見て衝撃を受け、それは何年経っても今も変わらない。サラのソレアはしなやかだけど強い体幹に支えられてスケールの大きなソレアで大好きだ。自分の踊りで悩んだ時に必ず見る1本なので今回DVDで発売されるのがとても嬉しい。早く綺麗な映像と音で楽しみたい。これからもずっと。
〈埼玉県/大塚みよ子〉

 とにかく観た、そして皆が憧れた1990年代のバイブル。サラバラス独特のアイレが集約されたソレアで、粒のそろったサパテアードとブレリア中盤に見られるサラスマイルは必見。
〈静岡県/市川幸子〉

エバ・ラ・ジェルバブエナ/アレグリアス
エバ・ラ・ジェルバブエナ

 エルフラ初来日、無名のバイラオーラ・EVA。全てわしづかみされ夢中でエルフラに通った。親交を深め1996年にエバ総監督にて一行を招聘し夢のリサイタルを実現。強靭な身体能力と確かな技術、そのセンティードはバイラオーラに留まらず世界感は限りない。今舞踊家とし真髄を求め続けるエバから片時も目が離せない。
〈東京都/大塚千津子〉

 この映像からは、現在のコンテンポラリー要素満載ながらもフラメンコを感じる舞台に納得の、エバの初々しくも高いフラメンコ性を観る事ができます。彼女の進化の過程が垣間見える、大変貴重な一本、オススメです!
〈東京都/里有光子〉

ベアトリス・マルティン/ソレア
ベアトリス・マルティン

 私にとって「フラメンコの王女達 Ⅰ」のビデオ発売は強い衝撃でした。3人の魅力あふれる踊り手達。ベアトリス・マルティンの“ソレア”はオーソドックスなスタイルではあるが恵まれた身体を生かしたダイナミックで力強い踊り、且つ彼女の内から溢れる気品はまさに王女の“ソレア”です。
〈神奈川県/大塚香代〉

 バイレで一番大切なのはマルカールだ! と再認識するような踊りです。大柄な体躯から繰り出される動きはダイナミックながら雑味はなく、品があり凛としている。特に肩や肘のフォルムが美しく、ファルダさばきの質感が素晴らしい。足はごくシンプルなパソばかりですが存在感と説得力があり、テクニカや表現力に行き詰まった時に見て欲しい踊りです。
〈東京都/本田恵美〉

王女達2 フラメンコの王女達Vol.2 フラメンコの王女達コンプリートボックス
ラロ・テハダ/ティエントス
ラロ・テハダ

 エレガントな上体に、野性味溢れる足腰。2000年、セビージャの舞台で心を奪われ、すぐに個人レッスンを依頼した。自由奔放で気配りもする、粋なセビージャの踊り手だった。「バイレは形式と非形式の繰り返しなのよ」隙のない形式美から、徹底的に火を噴く非形式のダイナミクスに変わる瞬間を見た時、ぞくりと毒を飲まされたかのように身動きが出来なくなる。
〈東京都/公家千彰〉

ミラグロス・メンヒバル/カラコレス
ミラグロス・メンヒバル

 セビージャのエレガンス。彼女の舞は、粋で、誇り高く、華やかで、香豊か。鋭い刺も見え隠れする。ミラグロス・メンヒバル…、薔薇の花は何処から眺めても美しいといわれますが、まさにこの言葉は彼女の世界観を表現するのに一番ふさわしいと思います。
〈東京都/井上圭子〉

1988年、セビージャでのビエナルの舞台で初めて見て「絶対にこの人に習いたい!」と思った私の尊敬するミラグロス。バタさばき、切れのある動きと優雅なブラソ、正確なサパテアード、全てにおいて完璧なテクニックを持ち、セビージャのアイレ溢れる彼女は、現代では貴重なバイラオーラ。カラコレスでは、扇子、パリージョも楽しめます。
〈東京都/石井智子〉

マリア・デル・マール・ベルランガ/アレグリアス
マリア・デル・マール・ベルランガ

 気迫とエレガンシアを兼ね備えたバイラオーラ、マリマルがアレグリアスをマントンで踊っています。セビージャならではの「シンプル」かつ「オーソドックス」な流れ(自然さ)は時代を超えてフラメンコの原点を思わせてくれます。アレグリは彼女の得意ナンバー! 必見です!
〈神奈川県/初瀬河典子〉

メルチェ・エスメラルダ/ソレア
メルチェ・エスメラルダ

 メルチェの美しさには、本当に鳥肌が立ちます。映像に思わず引き込まれてしまいました。ブラソの素晴らしさは勿論ですが、メルチェ自身の持つ気品と優雅さに魅了される、バタ・デ・コーラのソレアが私は大好きです。
〈東京都/加藤美香〉

 エレガントな踊りの代表であるメルチェ。恵まれた容姿を活かした優雅な動きは必見です。現在多様化するフラメンコですが、最終的に行きつくところは基本だと思います。女性らしく、そして単に綺麗なだけではない、女性舞踊手のテキストともいえるメルチェの踊りは、鑑賞用、資料としても今だからこそ見ておきたい映像です。
〈東京都/阿部碧里〉

王女達3 フラメンコの王女達Vol.3 フラメンコの王女達コンプリートボックス
イサベル・バジョン/タンゴス
イサベル・バジョン

 タンゴを粋に踊れる!とは、まさにイサベルのバイレが良い見本です。クエルポの柔らかさと美しさにため息がこぼれ、ギターの甘いメロディーに陶酔し、彼女のファンを増やしたタンゴ、是非ご覧ください!
〈大阪府/松本真理子〉

 初めて見た時、印象に残らなかったのです。しかしながら、ふとある時から虜になりました。毎朝レッスンに行く前には必ずこのタンゴを見てから外出するのが日課になるほど。ムイ・フラメンコがいっぱい詰まっています。タンゴという単調になりがちな構成をここまで観客惹きつけることができるイサベルは天才です。
〈広島県/秋友ともみ〉

 上半身の美しさが定評のイサベル・バジョンはここでも本領発揮、刻々変化する体の表情の豊かさは必見です。特に肩の動きは彼女ならでは、全身と連動しつつ流麗にして雄弁な表現が変幻自在に展開されます。しなやかさ、小粋さ…女性ならではの魅力満載、見る度に新たにインスピレートしてくれる密度の高いタンゴです。
〈東京都/鬼本由美〉

 フラメンコをはじめたばかりでこのビデオを何度も見て夢膨らませていた私に、それまでとは違うフラメンコ・スイッチを入れてくれたのが、イサベルのタンゴスでした。新しい世界の新しいスタイル。しかしながら匂い立つ様な仕草や表情、フォルムは、まさに古き良きフラメンコだと最近また感じます。今見ても時の流れを感じず「こんなオシャレなタンゴを踊ってみたい…」と、画面の前の私も昔と何も変わっておらず、溜め息まじりです。
〈東京都/吉田久美子〉

イニエスタ・コルテス/ソレア・ポル・ブレリア
イニエスタ・コルテス

 当時はイニエスタのコンパス感、ブラソやクエルポの使い方の斬新さに目を見張ったものでしたが、今見直してみると全てが確かなテクニックに裏付けされた美しく緻密なフラメンコであり彼女の独特な感性が光っています。プロにも練習生にも大変参考になる内容で楽しめます。
〈東京都/本田恵美〉

 最初にイニエスタの踊りのサリーダからジャマーダのインパクトの強さに引き込まれたのを鮮明に覚えています。どうしてもしなやかな踊りになりがちだった私にとって、重心の取り方、女性らしいブラソや身体の動きの中から溢れ出る強さはとてもその後の自分に影響を与えてくれました。
〈宮城県/藤井かおる〉

王女達4 フラメンコの王女達Vol.4 フラメンコの王女達コンプリートボックス
アンヘリータ・バルガス/ソレア
アンヘリータ・バルガス

 あまりに自然で最初は気が付かないことが多いが、何度も見るうちに、フラメンコを踊るに必要なことだけをアンヘリータがしていて、それがどんなに難しく、カッコいいことかが分かってくる。カンテ、ギター、パルマを受け止め、やってきた流れを抱き止め、芳醇な世界を生んでしまうアンヘリータの踊りは絶品中の絶品。オレー!
〈東京都/大沼由紀〉

 アンヘリータ・バルガスのフラメンコの魅力は、エレガントな身のこなしと的を鋭く射抜くかのようなリズム、そして楽器を奏でるようなサパテアードだ。人生の様々な問題と対峙しながらも踊り続けてきた彼女の心の痛みは、美しさを纏い、観る者の心にダイレクトに届く。これこそまさにプーロ・フラメンコの醍醐味であろう。
〈愛知県/中村繭子〉

 「ヒターノの誇り」を踊りにしたら、それはきっとアンヘリータの踊りになるに違いない。アンヘリータの饒舌なマルカールはフラメンコの美学そのものであると言っていい。見る度にフラメンコの恐ろしさと美しさを思い知らされる、それがアンヘリータ・バルガスである。
〈東京都/島村香〉

ペパ・モンテス/アレグリアス
ペパ・モンテス

 ぺパ・モンテスのアレグリアスはセビージャのアイレがたっぷり。粋でエレガントな彼女の定番のヌメロです。夫のリカルド・ミーニョも自身のオリジナル曲を豊富に持っており、息子のピアニストのペドロも現在活躍している素晴らしいアルティスタです。この映像はそんな家族の持ち味を十分に活かした作品になっています。
〈東京都/鈴木敬子〉

王女達5 フラメンコの王女達Vol.5 フラメンコの王女達コンプリートボックス
ロリ・フローレス/ペテネーラス
ロリ・フローレス

 ロリと言えば、あの首の動きだ。顔の角度が変わるだけで何事かを言ってしまう人を私は他に知らない。それは振り付けでもなんでもない、彼女独特の、彼女だけの方法だ。深く抑制された踊りの中から、荒々しいエネルギーが噴き出す時、ロリ・フローレスがフラメンコを踊る美しさと恐ろしさに心が震えてしまうのだ。
〈東京都/大沼由紀〉

ロサリオ・トレド/グアヒーラス
ロサリオ・トレド

 あまりにもみずみずしく、可憐で、そして危うい美しさ…同じ女性でも脳裏に焼きついて離れない若き日のロサリオの舞いです。踊りやステージに対峙する真剣さや恐れを、隠すことなく見せてくれている、スターの階段を上りはじめた頃の彼女の姿に胸を打たれます。
〈東京都/重藤優子〉

マリア・デル・マル・モレノ/シギリージャス
マリア・デル・マル・モレノ

 これぞカンテと共にあるシギリージャ。カンテから受けるインスピレーションによって、エスコビージャも歌の一部であるかのように自然、マチョまで流れが途切れない。歌がアントニオ・デ・ラ・マレナ、パルマにホセ・ルビチとキニ、ギターはマリアの弟のサンティアゴとフェルナンド・モレノ。文句なしの一体感! 私の永久保存版だ。
〈東京都/大沼由紀〉

王女達6 フラメンコの王女達Vol.6 フラメンコの王女達コンプリートボックス
フアナ・アマジャ/シギリージャ・イ・タンゴス
フアナ・アマジャ

 野性味溢れる強さと超絶サパテアードでお馴染みのフアナ・アマジャだが、終始見られる誇り高きエレガンシア・ヒターナにも注目して欲しい。タンゴからシギリージャに戻る時の音楽との絡みも素晴らしい。
〈静岡県/市川幸子〉

 何と言っても、魅力的でゴージャス。“女性”であるゆえの力強さをギリギリまで出し尽くすバイラオーラ、フアナ・アマジャ。天才的なコンパス感はいつまでも聞いていたくなるほどの心地よさ。このシギリージャも代表的。変わりゆくメロディーとテンポの軽快さが3人の唄をより渋く深く感じさせ見ている側を惹きつけて離さない。手に汗握るほどの一曲、大好きです。
〈愛知県/高村康子〉

ヨランダ・エレディア/アレグリアス
ヨランダ・エレディア

 彼女のバイレの魅力は、キレのある動きとその細い体からは想像もつかないほどのダイナミックな一面だろう。またカンタオールの父を持つ彼女の動きには、頭の先からつま先まで常にカンテが流れていることを感じさせてくれる。迫力のバタ・デ・コーラでの舞は、その魅力を存分に感じさせてくれるだろう。
〈熊本県/林田紗綾〉

王女達7 フラメンコの王女達Vol.7 フラメンコの王女達コンプリートボックス
イニエスタ・コルテス/タラントス
イニエスタ・コルテス

 タラントは憧れのヌメロの一つでした。そして私が初めてタラントを習ったのがイニエスタです。2拍子系の踊りには欠かせない腰やウエストの使い方、重心など厳しく温かく指導を受けました。それらの見本となるような、私にとって大切な教則映像となっています。曲の構成もとても参考になります。
〈宮城県/藤井かおる〉

 このタラントは踊り手だけでなく、ギタリストもカンタオールも勉強になる逸品! 特にドラマチックなファルセータにあわせて踊るイニエスタのサパテアードに進化を感じ、ゾクゾクします!
〈大阪府/松本真理子〉

 初めての4拍子、しかも歌の長さや落ちるところが難しいタラントに挑戦している時に何度もこのビデオを見ました。ギターの素敵な音色、エンリケの力強い歌、イニエスタのペソのあるマルカールとクエルポ使い…今見てもまたきっと勉強になると思います。
〈東京都/神谷真弓〉

パストーラ・ガルバン/ペテネーラス
パストーラ・ガルバン

 そもそもペテネーラはあまり歌われず踊られない曲、なのでとても貴重な映像です。パストーラの持つコンパス感が絶妙にバックの音楽と絡み合っている所が見ていてとても心地よいです。バタ・デ・コーラ、パソ、ブラソ、フレコ、すべてから出てくる、一致するコンパスを感じながら見て欲しいです。
〈宮城県/藤井かおる〉

ラロ・テハダ/ラ・カーニャ
ラロ・テハダ

 ラロ・テハダのカーニャは、品がありながら親しみやすい。バタ・デ・コーラとマントンの堂々とした立ち振る舞いは、太陽に包まれた壮大な大地を感じるだろう。ところが、そこにサッと冷たい風が吹き、太陽を隠し闇黒の赤土が牙を剥く。ほんの短い時間魅せてくれるラロの暗やみは、果てしなく深い。感情の高ぶりに自然な共感をおぼえ、熱い勇気を与えてくれる。
〈東京都/公家千彰〉

マリア・パヘス/シギリージャス
マリア・パヘス

 彼女の踊りには静粛を感じる。静粛からやってきて、そして静けさの中へかえって行く。彼女の純粋な感性は「踊り=祈り」の原動力となる。美しい祈りへとつながるマリア・パヘスのブラソは、神へとつながるツールなのだと私は感じます。
〈愛知県/石原理恵〉