熊本地震縮刷版
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⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔⇔倒壊した家屋=日午後時分ごろ、益城町木山益城町避難者続々恐怖の揺れが県民を襲った。日午後9時分、益城町で震度7を観測した地震。同町を中心に家屋の倒壊や負傷者が相次ぎ、ガス漏れや停電などライフラインを寸断した。断続的に余震が続き、避難者らは不安の夜を過ごした。【1面参照】余震のたびミシミシ体育館前住民数百人益城町の広安小体育館前には余震が続くなか、数百人の住民が避難した。体育館は古くライトなどが落ちて危険なため、外に敷かれたござなどの上で不安な一夜を明かした。生まれて十数日の孫や娘らと避難した益城町惣領の澤田智佐子さんは「みんな無事で良かったが、家じゅうがめちゃくちゃ。生まれたばかりの孫もいるし、明日からの生活がどうなるか不安です」と心配そうに語った。益城町馬水の永山精一さんと妻千鶴子さんは夫婦で近所の女性とともに避難。「突然、経験したことのない揺れとともに停電になり、慌てて避難してきた。手がかりはラジオだけ。余震が収まるまでここにいます」と、ぼう然とした表情だった。隣接する益城町保健福祉センターには、近隣住民ら数百人が避難した。ロビーや多目的室で、家族で体を寄せ合って不安そうな表情を浮かべていた。午後時分ごろには、町が用意した非常用のミネラルウオーターが配られ、のどを潤した住民らに笑顔が戻った。夫と長女の3人で避難した同町安永の野上恵子さんは「初めて体験する揺れにびっくりした。娘の荷物だけ持って来ました。避難所に来てようやく落ち着いた。娘が小さいのですぐに帰られるか心配。2月に新築した家はどうなっているだろうか」と複雑な表情。長女を抱きしめながら、スマートフォンで地震情報を確認していた。震度7の地震後、民家を全焼した火災現場=日午後時半ごろ、益城町安永益城町安永の住宅街では多くの民家が倒壊し、火災も発生した。寝間着姿などで外に避難した住民らは、こわばった表情で消防や警察の活動を見守った。倒壊した家屋に人が下敷きになった現場では、余震のたびに建物がミシミシと音をたて、作業員らは「ストップ」と手を止めた。男性1人が助け出されたが、ぐったりした様子。一帯には漏れたガスの臭いも充満した。火災が起きた民家では、消防署員らが放水中。炎は見えなくなったものの、黒焦げの柱の間から白い煙が立ち上り、住民らが遠巻きに見守った。益城町中心部の県道熊本高森線沿線では、多くの2階建て家屋などが倒壊。路上に瓦やガラスが散乱した。車が渋滞し、緊急車両がサイレンをけたたましく鳴らして前へ進んだ。町役場駐車場には災害対策本部が設置され、町職員が状況把握に努めた。駐車場は避難所にもなっており、多くの住民が毛布をかぶりながら集まった。午後時すぎには、自衛隊が到着。頭や手にけがをした人たちが、町職員らの手当てを受けた。妻と長女1と避難してきた同町宮園の会社員、野口幸生さんは「いきなりドンときて、身動きが取れなかった。電線が切れたようで、すぐに停電した。けがはなかったが不安です」と話した。同じく宮園に1人暮らしの東田フジ子さんは「家で食事中に地震が起きた。とっさにテーブルの下に隠れた。家の中は冷蔵庫もテレビも倒れてぐちゃぐちゃになった。停電して怖かったが、近所の人が大丈夫ですかと声をかけてくれ、一緒に避難した。着の身着のままです」と不安そうだった。⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂⊂新聞定価1カ月 朝刊のみ=3,093円(税込み)、朝夕刊セット=3,460円(税込み) 朝刊1部売り=120円(税込み)5版平成年(年)4月日 金曜日新聞定価1カ月 朝刊のみ=3,093円(税込み)、朝夕刊セット=3,460円(税込み) 朝刊1部売り=120円(税込み)5版平成年(年)4月日 金曜日

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